水にも賞味期限があるって知ってた?期限がある理由と保管方法をご紹介!

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災害時など緊急事態に備えて、ミネラルウォーターを備蓄している人もいるでしょうが、気になるのが、ペットボトルに記載されている賞味期限です。

腐らないイメージがあるペットボトルの水ですが、この賞味期限にはどのような意味があるのでしょうか。今回は、水の賞味期限や正しい管理方法などについて、詳しく解説していきましょう。

目次

「水の賞味期限切れ=飲めない」という考えは間違っている!

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ミネラルウォーターに記載されている賞味期限は、過ぎてしまうと絶対に口にしてはいけないと思っている人もいるでしょう。

では、水における賞味期限とはいったい何なのか、次より解説しましょう。

「消費期限」と「賞味期限」の違いは?

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賞味期限と似た言葉に「消費期限」があります。この2つの意味を同じと思っている人もいるかもしれませんが、厳密にいうとその意味は異なります。
賞味期限と消費期限の意味は以下の通りです。

・賞味期限

賞味期限とは、食品の風味が落ちる可能性のある期限です。あくまで賞味期限前より風味が落ちるだけで、摂取しても問題はそれほどありません。

・消費期限

消費期限とは、食品が安全に食べられる期限です。期限を過ぎると品質が急激に劣化して異臭や腐敗などが発生し、摂取した場合は健康を害する恐れがあります。

賞味期限はミネラルウォーターなどの飲料水缶詰やスナック菓子などに記載されている場合が多く、肉など生ものに多く記載されているのが消費期限です。この2つの期限を混合しないようにしましょう。

水における「賞味期限」の意味

ペットボトルの水は、製造過程でろ過や加熱などの殺菌作業を徹底して行っています。未開封で適切な保管をしていれば、賞味期限を過ぎて摂取しても健康上の問題はありません。

また水は無味なので、賞味期限が過ぎると風味が落ちる食品と違って、期限は関係ないといえます。では、なぜ水のペットボトルには賞味期限が設定されているのでしょうか。

水の賞味期限が過ぎると起こる現象は、次の2点です。

  1. 内容量の減少
  2. 匂いが移る

ペットボトルは通気性の良い性質なので、未開封であっても時間が経過するとペットボトル内の水は蒸発して内容量が減ってしまいます。ペットボトルの水の賞味期限は、「この日付を超えると内容量が減ります」という意味なのです。

また、通気性が良いと近くにあるものの匂いも移ってしまいます。賞味期限の日付前であれば匂いが移る確率も低いですが、期限を越えたら水に匂いが移る可能性も高まり、無味のはずの水に変な匂いがついてしまうでしょう。

そして、ペットボトル水のメーカーによっては、製造過程において加熱やろ過を入念に行っていない可能性もあるので、そのような製品は賞味期限を過ぎると水に変化が起こるかもしれません。

そのような例外を除けば、ペットボトルの水は購入から数年経過して摂取しても、人体に悪影響はないのです。

「水が腐る」ってどんな状態?

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​​未開封で適切な保管をしていれば飲んでも問題のないペットボトルの水ですが、開封して長期間放置した場合、あるいは不適切な管理をした場合、水が腐ってしまいます。

この「水が腐る」状態になると、水のなかに雑菌、不純物、異臭が発生して、摂取すると健康を害する可能性が高いでしょう。

では、腐った水と気づかずに飲んでしまった場合、身体にはどんな症状が出るのでしょうか。腐った水を飲んだ場合に起こる健康上の変化、腐った水の摂取を防止するための区別の仕方について、次より説明しましょう。

腐った水を飲むとどうなるのか

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腐った水は雑菌が繁殖しており、さまざまな感染症に感染する可能性が高まります。

腐った水の摂取で感染するものとして代表的なものは、コレラ菌・チフス菌・腸管出血性大腸菌(O157)の細菌、ノロウイルスやロタウイルスなどの​​ウイルスなどが挙げられます。

これらの細菌・ウイルスに感染すると、発熱・嘔吐・下痢・悪寒などの症状が出て、命を落とす危険もあるでしょう。

身体に異変が起きた場合は、すぐに病院で診察を受けることが大事です。

腐った水の見分け方

水が腐っているかどうか確認するには、まず水の匂いをかぐことです。
水は本来無味無臭ですが、腐った状態だと雑菌の生臭さ・カビ臭さがします。本来無臭のはずの水に嫌な匂いがした場合、摂取するのはやめましょう。

また、無色透明の水に普段見ないような色がついていた場合、それは雑菌が繁殖して腐ってしまっている可能性が高いといえます。

腐った水は、赤・緑がかった濁った色をしていることが多いです。透明な水に色がついていることは非常事態の合図なので、飲むのは避けて捨てた方が無難です。

ミネラルウォーターの正しい保管方法

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ミネラルウォーターは基本的に未開封であれば購入してから年々経過しても飲めます。
しかし、保管方法が適切でないと雑菌が繁殖する可能性があるので、正しい保管方法を実践しないといけません。

では、ミネラルウォーターの正しい保管方法について、次より説明しましょう。

冷蔵庫に入れなくても問題なし

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ミネラルウォーターの確実な保管方法は冷蔵庫に入れることと思っている方もいるでしょうが、冷蔵庫に入れる必要はありません。もちろん冷蔵庫に入れても問題ありませんが、ミネラルウォーターのペットボトルを箱買いした場合、大量のペットボトルを冷蔵庫に収納するのは難しいといえるでしょう。

先述した通り、水のペットボトルの賞味期限は期限を過ぎてから摂取しても何も問題はありません。そのため、冷蔵庫以外の場所に箱のまま保管しても大丈夫です。

ただし開封したペットボトルは密閉されてない状態なので、雑菌が入りやすくなります。冷蔵庫に入れても長期間は保管できないので、開封したあとは早めに処分することが大事です。

保管する場所に注意

冷蔵庫に入れなくても品質に影響のないミネラルウォーターのペットボトルですが、どんな場所に放置しても問題ないのかというと、それは間違った解釈です。

ミネラルウォーターの保管場所に適していないのは、次の2つの場所が挙げられます。

・高温多湿な場所
・匂いの強い場所

直射日光が当たる場所、湿気のある場所はペットボトルが変形する恐れがあります。日光が差し込んでこない湿度の低い場所に保管しましょう。

また、芳香剤・洗剤などの匂いがする場所に長期間置いておくと、その匂いがミネラルウォーターに染み付いてしまう可能性もあります。そのような場所は避けましょう。

いざというときのために「備蓄水」を!

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災害などで水道水が使えなくなる緊急事態に備えて、備蓄水の保管もおすすめします。

備蓄水とは、緊急事態の際に飲料以外にも使用する水のことです。水は、飲料以外にも食事や風呂やトイレといった衛生面など、生活のあらゆる局面で使用されます。

地震などが起きて水道水が止まってしまった場合、一切の水が使用できなくなりますが、備蓄水をあらかじめ準備しておけば安心です。

備蓄水は専用のペットボトル入りの製品も販売されています。備蓄水は水の美味しさを楽しむものではなく、あくまで非常事態の生活で使用するものなので、ミネラルウォーターに比べて上質ではなく、料金も安めです。

また、水道水を溜めたものも備蓄水の一種です。もしもの時に備えて空いたペットボトルに水を入れて保管しておくといいでしょう。

備蓄水は量が多ければ多いほど便利ですが、大量の備蓄水を保管する場所がない場合は、あらゆる場所に分散して保管するのをおすすめします。部屋の空いたスペース、クローゼットの中、トランクルームなどに保管するといいでしょう。

水の管理は正しい知識をベースに実践しよう!

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水は他の飲食品と比べて無味無臭なので、保管方法はそれほど気を使う必要はなく、何年経過しても摂取は可能です。
ただし、正しい保管方法をしていないと、健康を害する危険性もあるので保管に関する知識をしっかりと覚えておきましょう。

今回の記事を参考にして賞味期限の正しい意味、保管方法などの情報を頭に入れていただけたら幸いです。

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