「かき氷で頭がキーン!とするのはなぜ?」
このような疑問を感じたことはないでしょうか。
せっかく美味しくかき氷を食べたいのに、頭がキーン!とすると美味しさもどこかへ行ってしまいますよね。
この記事では、かき氷で頭が痛くなる原因やその対処法、かき氷を美味しく食べるシチュエーションやおすすめのシロップ、さらにはかき氷の歴史まで解説しています。
この記事を読むことで、かき氷を美味しく食べられるだけでなく、かき氷に詳しくもなれるでしょう。ぜひとも参考にしていただければ幸いです。
かき氷で頭が痛くなる原因は「アイスクリーム頭痛」
かき氷で頭が痛くなる現象については、「アイスクリーム頭痛」といった正式な医学病名があります
「アイスクリーム頭痛」とは、冷たい飲食物が口の中からノドを通過する際に、頭に強い痛みが起こることを指します。
その瞬間は「キーン」とした強い頭痛を感じますが、痛みは10分程度で消失するので健康面において気にする必要はありません。
なぜ「アイスクリーム頭痛」が起きてしまうのか?
アイスクリーム頭痛が起きる原因は、急激に冷たいものを取り込んだ体が、かき氷を「異物」だと認識するからです。
急激に冷たいものを口の中に入れてノドを通ると、体が異物だと認識して脳に伝え、その脳に伝わる信号が「キーン」とした頭痛を引き起こします。
かき氷は文字通り氷点下の食べ物なので、アイスクリーム頭痛を起こす可能性も高くなります。元の体温と体感温度のギャップにより頭痛が発生してしまうのです。
アイスクリーム頭痛の対処法を紹介!
アイスクリーム頭痛の対処法としては、体に「異物」だと認識させない必要があります。冷たさを抑えたり体を錯覚させたりして、「急激な冷たさ」を感じなくさせれば大丈夫です。
例えば、かき氷をゆっくり食べるとノドを通る前に溶け、異物だと認識しないでしょう。また、おでこを冷やしながら食べれば冷たさを分散できるため、体が異物だと認識する可能性も低くなるでしょう。
かき氷を美味しく食べるおすすめシチュエーション5選!
かき氷を美味しく食べるシチュエーションは下記の5つです。
1つずつ解説していきます。
- ゆっくり食べる
- フルーツと一緒にかき氷を食べる
- おでこを冷やしながら食べる
- 頭痛を気にせず食べる
- 天然氷で作られたかき氷を食べる
1)ゆっくり食べる
かき氷をゆっくり食べることで、頭がキーンとせず美味しく食べられるでしょう。氷が溶けてしまうので早く食べたくなる気持ちも分かりますが、ゆっくりと食べることが大切です。
早く食べるとノドが「異物」だと認識してしまいますが、ゆっくり食べることで異物と認識する前に氷が溶けます。ゆっくり食べるためには、「早く食べないと溶けてしまう」といった気持ちを我慢しましょう。
2)フルーツと一緒にかき氷を食べる
フルーツと一緒にかき氷を食べることで、美味しく食べられる上にノドや口が冷えすぎるのを防ぎます。頭がキーンとするのも防げるでしょう。
同じ要領で、温かい飲み物も効果的です。アイスクリーム頭痛を起こさないためには、急激にノドや口を冷やさないことが重要です。
3)おでこを冷やしながら食べる
かき氷の器などでおでこを冷やしながら食べると、アイスクリーム頭痛を起こさずに美味しく食べられます。冷えたペットボトルでも何でも構いません、「冷たい」といった脳への認識を分散させることが目的です。
おでこを冷やしながら食べるのが面倒くさいという方は、頭痛が起きたときだけおでこを冷やす方法もあります。アイスクリーム頭痛が発生した後でも、急速に痛みを和らげていく効果があるのです。
4)頭痛を気にせず食べる
あえて頭痛を気にせず食べるのもアリです。アイスクリーム頭痛は10分程度で消失しますし、キーンとした頭痛より美味しさが勝つかも知れません。
早く食べるとより美味しく感じるのも事実です。一時の頭痛を気にするくらいなら、いっそのこと頭痛を気にしないで食べるのも1つの食べ方ですよ。
5)天然氷で作られたかき氷を食べる
天然氷で作られたかき氷は、頭がキーンとするのを防ぐ一定の効果があります。なぜなら天然氷は純粋な水の成分による固まりかつ不純物を含んでいないため、口の中に入れた瞬間に「ふわっ」と溶けるからです。
つまり天然氷の特徴は「ふわふわ感」であり、この「ふわふわ感」が痛みを和らげているとの認識で良いでしょう。
そもそもかき氷の歴史・起源とは?
そもそも、かき氷はどのように親しまれていったのでしょうか?かき氷の歴史・起源は下記のようになっています。
1つずつ簡潔に解説していきます。
- かき氷の歴史は平安時代までさかのぼる
- 1862年に日本初のかき氷屋がオープン
- 1869年に本格的なかき氷店ができる
- 1883年には氷製造が開始され、庶民も氷を手にできるように
- 昨今では様々な種類のかき氷がある
1. かき氷の歴史は平安時代までさかのぼる
かき氷は平安時代、清少納言の枕草子に出てくる「削り氷(けずりひ)」が最初とされています。
「削り氷に甘葛(あまづら)入れて、新しき金鋺(かなまり)に入れたる」 現代訳:細かく削った氷に甘いつゆ(ハチミツに似た甘味料)をかけ、新しい金の椀に入れる
当時かき氷は高級で贅沢なものでした。さらにシロップをかけて食べていた清少納言は超貴族ですね。
かつて氷は超貴重であった
冷蔵庫が無かった時代、氷はとても貴重なものであり、貴族しか食べられませんでした。冬に天然の氷を切り出して貯蔵庫に運び、夏に氷を切り出して都に運んでいたと言われています。
運び出す目的は暑気払いを行うためであり、食べるために運び出していた訳ではありません。さらに御所に着くころには氷は溶けて小さくなっているため、その氷を食べられたのは、一部の貴族の人たちだけだったのです。
2.1862年 日本初のかき氷屋がオープン
1862年の夏、中川嘉兵衛(なかがわかへえ)が横浜に日本で最初のかき氷屋、「氷水(こおりすい)屋」をオープンしました。
最初こそはなかなか売れませんでしたが、安全だと噂が広まると爆発的に売れました。
珍しさも相まって、数時間並ばないと買えないほど人気だったと言われています。
中川嘉兵衛が天然氷の事業化を図り、各地で天然氷づくりを試みたことが背景にありました。仮に中川嘉兵衛が氷の事業化を思いつかなければ、かき氷は未だに存在していなかったかも知れません。
3. 1869年 本格的なかき氷店ができる
本格的なかき氷店は1869年に横浜で出来ました。また「氷水(こおりすい)」の他に「あいすくりん(アイスクリーム)」も発売されました。このアイスクリームは日本で第一号とも言われています。
つまり本格的なかき氷屋さんが並行してアイスクリームの最初の販売も行ったのです。
4. 1883年 氷製造が開始され、庶民も氷を手にできるように
1883年には氷製造が開始され、氷水が世の中へ広く普及していきました。かき氷も身近な物へと変化していったのです。
そして1887年には村上半三郎が氷削機(かき氷機)を発明し、庶民にも親しまれるようになっていきました。
5. 昨今では様々な種類のかき氷がある
現代では、さまざまな種類のかき氷があります。例えば「ふわふわ」した食感が売りのかき氷や高級かき氷、コンビニでいつでも買えるカップのかき氷など、多種多様なかき氷が販売されています。
また世界各地でかき氷が販売されており、旅行の際もかき氷を美味しく・楽しく味わえるでしょう。かき氷機の種類も増え、味に関してもマンゴー味など多種類の味を楽しめます。
とはいえ基本的な形は明治時代から変わっていません。だからこそ、かき氷は懐かしさも感じられるのではないでしょうか。
おすすめのかき氷シロップ3選!
かき氷を食べるにあたり、シロップは欠かせません。
ここからは、おすすめのかき氷シロップを3つ紹介していきます。
- 「井村屋 氷みつ」
- 「蜜元研究所 かき氷みつ」
- 「中埜酒造 知多 梅シロップ」
1.「井村屋 氷みつ」
「井村屋 氷みつ」は、昔から愛されている定番かき氷シロップです。懐かしい味わいだけでなく、自由なアレンジも楽しめます。
注ぎやすくもあり、簡単に氷全体へシロップをかけられるでしょう。万人に合うかき氷シロップです。
2.「蜜元研究所 かき氷みつ」
「蜜元研究所 かき氷みつ」は、合成甘味料・保存料が一切加えられていないかき氷シロップです。とろけるような甘さと爽快な味わい、同時に2つの美味しさを感じられます。
また、容器自体も1800ml入りと大容量なので、コスパ面も優れています。お子様がいる家庭にもおすすめできるシロップです。
3.「中埜酒造 知多 梅シロップ」
「中埜酒造 知多 梅シロップ」は、自家農園の梅が使用されているかき氷シロップです。こだわりの梅を使用しており、大人の味とも言えるでしょう。
また、梅本来の甘味や酸味が味わえるのも特徴的です。かき氷の他にもソーダ割りやお湯割りなどで、ドリンクにするのもおすすめですよ。
頭がキーンとならないように工夫してかき氷を食べよう!
この記事では、かき氷で頭が痛くなる原因やその対処法、かき氷を美味しく食べるシチュエーションや、かき氷の歴史・おすすめのシロップ、さらにはかき氷の歴史を解説しました。
かき氷で頭がキーン!となれば、かき氷が苦手になったり避けるようになったりするかも知れません。頭がキーン!とならないように工夫して食べることで、一生美味しくかき氷が食べられるでしょう。
かき氷はノスタルジックでもあり美しい食べ物。ぜひ、美味しいかき氷をこれからも食べ続けてくださいね!
この記事が少しでも参考になったなら幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。